
暗号資産の現物取引を始めるときは、銘柄の価格だけでなく、取引にかかる手数料も確認しておくことが大切です。
現物取引は、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を実際に買って保有する取引です。レバレッジを使う取引とは違い、購入した暗号資産そのものを持つ形になります。
ただし、現物取引だからといって、費用がまったくかからないわけではありません。
暗号資産を買うとき、売るとき、日本円を入金するとき、銀行口座へ出金するとき、別の場所へ暗号資産を送金するときなど、いくつかの場面で手数料が発生する場合があります。
また、手数料という名前で表示されていなくても、買値と売値の差が実質的なコストになることもあります。
暗号資産は価格変動が大きい資産です。価格の上下だけを見ていると、実際にかかっている費用を見落としてしまうことがあります。
現物投資では、取引を始める前に「どの場面で、どのような費用がかかるのか」を整理しておくことが大切です。
現物取引で確認したい手数料の種類
暗号資産の現物取引で確認したい手数料には、いくつかの種類があります。
主に確認したいのは、取引手数料、メイカー手数料、テイカー手数料、スプレッド、入金手数料、出金手数料、送金手数料です。
取引手数料は、暗号資産を買ったり売ったりするときにかかる費用です。
メイカー手数料とテイカー手数料は、取引所形式で売買するときに関係する手数料です。注文の出し方によって、どちらの手数料がかかるかが変わる場合があります。
スプレッドは、買う価格と売る価格の差です。手数料という名前では表示されないこともありますが、実質的なコストとして考える必要があります。
入金手数料は、日本円を取引口座に入れるときにかかる費用です。
出金手数料は、取引口座にある日本円を銀行口座へ戻すときにかかる費用です。
送金手数料は、購入した暗号資産を別の取引所やウォレットへ移動するときにかかる費用です。
暗号資産の現物取引では、売買時の費用だけを見ればよいわけではありません。入金から購入、保有、売却、出金、送金まで含めて、全体の流れで確認することが大切です。
取引手数料とは
取引手数料とは、暗号資産を買うときや売るときに発生する手数料です。
たとえば、1万円分の暗号資産を買うときに、取引金額に応じて一定の手数料がかかる場合があります。
現物取引では、買うときだけでなく、売るときにも手数料が発生する場合があります。
そのため、購入時の費用だけを見るのではなく、将来売却するときの費用も考えておく必要があります。
長期保有を前提にする場合、短期売買ほど取引回数は多くありません。それでも、最初に買うときと、最後に売るときには費用が関係します。
取引手数料は、投資金額が大きくなるほど金額としても大きくなります。
少額ではあまり気にならなくても、まとまった金額で購入する場合は、手数料の影響も大きくなります。
現物投資では、暗号資産の価格だけでなく、実際に買うために必要な総額を見ておくことが大切です。
メイカー手数料とは
メイカー手数料とは、取引所形式で売買するときに関係する手数料のひとつです。
メイカーとは、板に新しい注文を並べる側のことです。
板とは、買いたい人と売りたい人の注文が並んでいる場所のことです。
たとえば、現在の価格より少し低い価格で買い注文を出し、その価格まで相場が下がるのを待つ場合があります。このように、すぐには成立せず、板に注文を置く形になると、メイカー注文になることがあります。
メイカーは、市場に注文を追加する側です。
買いたい人や売りたい人の注文を板に増やすため、取引の厚みを作る役割があります。
そのため、取引サービスによっては、メイカー手数料がテイカー手数料より低く設定されている場合があります。
ただし、メイカー注文は必ず成立するとは限りません。
自分が希望する価格で注文を出しても、相場がその価格まで来なければ取引は成立しません。
手数料を抑えたいからといって、メイカー注文だけにこだわると、買いたい場面で買えなかったり、売りたい場面で売れなかったりすることがあります。
メイカー手数料を見るときは、手数料の低さだけでなく、注文が成立しない可能性も含めて考える必要があります。
テイカー手数料とは
テイカー手数料とは、取引所形式で売買するときに、すでに板に並んでいる注文を取りにいく場合に関係する手数料です。
テイカーとは、今ある注文に対して取引を成立させる側のことです。
たとえば、今すぐ暗号資産を買いたい場合、すでに板に出ている売り注文に対して買い注文を出すことになります。この場合、板にある注文を取りにいくため、テイカー注文になることがあります。
テイカー注文は、取引が成立しやすい点が特徴です。
すぐに買いたいとき、すぐに売りたいときには使いやすい注文方法です。
一方で、メイカー注文よりも手数料が高く設定される場合があります。
また、相場が大きく動いている場面では、思っていた価格より不利な価格で成立することもあります。
現物投資では、急いで注文を出す前に、自分がどの価格で買いたいのか、どの価格なら売ってよいのかを決めておくことが大切です。
テイカー手数料は、取引のしやすさと費用のバランスを考えるうえで確認しておきたい項目です。
スプレッドとは
スプレッドとは、暗号資産を買う価格と売る価格の差のことです。
たとえば、ある暗号資産の買値が100円、売値が98円だった場合、買った直後に売ろうとすると2円の差があります。
この差がスプレッドです。
スプレッドは、手数料という名前で表示されないことがあります。
そのため、取引手数料が無料に見えても、買値と売値の差によって実質的なコストが発生している場合があります。
特に販売所形式で暗号資産を買う場合は、スプレッドを確認することが大切です。
販売所形式は、画面がわかりやすく、数量や金額を入力すればすぐに購入できることが多いです。
一方で、買う価格と売る価格の差が広くなる場合があります。
スプレッドが広いと、買った直後に売っただけで損失が出ることがあります。
長期保有を前提にする場合でも、購入時点のコストとしてスプレッドは無視できません。
「手数料無料」という表示だけで判断せず、実際の買値と売値の差を見ることが大切です。
販売所形式で確認したい費用
販売所形式では、暗号資産交換業者を相手に売買します。
買いたい金額や数量を入力し、表示された価格で購入する形が一般的です。
操作がシンプルなので、初めて暗号資産を買う人にとっては使いやすい面があります。
ただし、販売所形式ではスプレッドが実質的なコストになります。
取引手数料が無料と表示されていても、買値と売値に差がある場合、その差は利用者側の負担になります。
販売所形式を使う場合は、購入ボタンを押す前に、買値と売値を確認することが大切です。
特に短期間で売買する場合、スプレッドが広いと利益を出すために必要な値幅も大きくなります。
販売所形式は、操作しやすい一方で、コストが見えにくい場合があります。
現物投資で使う場合は、便利さだけでなく、実際にどれくらいの費用がかかっているのかも確認する必要があります。
取引所形式で確認したい費用
取引所形式では、利用者同士の注文をもとに暗号資産を売買します。
買いたい人と売りたい人の注文が板に並び、その中で条件が合えば取引が成立します。
取引所形式では、メイカー手数料とテイカー手数料を確認することが大切です。
自分が板に注文を置く側になるのか、すでにある注文を取りにいく側になるのかによって、手数料が変わる場合があります。
取引所形式は、販売所形式よりもコストを確認しやすい場合があります。
一方で、価格指定、注文数量、約定の仕組みを理解する必要があります。
約定とは、注文が成立することです。
慣れていない状態で操作すると、思っていた価格と違う条件で注文してしまう可能性もあります。
そのため、取引所形式を使う場合は、いきなり大きな金額で取引するのではなく、まずは少額で仕組みを確認することが大切です。
入金手数料とは
入金手数料とは、暗号資産を買うために日本円を取引口座へ入れるときにかかる費用です。
暗号資産を購入するには、まず日本円を入金する必要があります。
入金方法には、銀行振込、即時入金、コンビニ入金などがあります。
どの方法を使うかによって、手数料が変わる場合があります。
銀行振込の場合、取引サービス側の手数料が無料でも、銀行側の振込手数料がかかることがあります。
少額投資では、この入金手数料の影響が大きくなりやすいです。
たとえば、数千円を入金するたびに手数料がかかると、投資金額に対する負担が大きくなります。
現物投資では、どのくらいの頻度で入金するのかも考えておく必要があります。
毎回少額を入金するより、ある程度まとめて入金した方が、手数料の負担を抑えやすい場合もあります。
出金手数料とは
出金手数料とは、取引口座にある日本円を自分の銀行口座へ戻すときにかかる費用です。
暗号資産を売却すると、取引口座内に日本円が残ります。
その日本円を銀行口座へ出金するときに、出金手数料が発生する場合があります。
現物投資では、買うときだけでなく、売ったあとの流れも確認しておくことが大切です。
利益が出て売却できたとしても、出金時に手数料がかかれば、その分だけ手元に残る金額は少なくなります。
特に、少額を何度も出金する場合は、出金手数料の影響が大きくなります。
長期保有をする場合でも、最終的に日本円へ戻す可能性はあります。
そのため、出金時にどのような費用がかかるのかは、最初の段階で確認しておきたい項目です。
送金手数料とは
送金手数料とは、購入した暗号資産を別の取引所やウォレットへ移すときにかかる費用です。
暗号資産は、購入した取引口座内でそのまま保有することもできます。
一方で、別の取引所へ移したり、自分で管理するウォレットへ送ったりする場合もあります。
このときに発生するのが送金手数料です。
送金手数料は、銘柄ごとに異なることが多いです。
ビットコイン、イーサリアム、リップルなど、それぞれ送金にかかる費用は同じではありません。
また、ネットワークの混雑状況によって、送金にかかる費用や時間が変わる場合もあります。
現物投資で長期保有するだけなら、すぐに送金することは少ないかもしれません。
しかし、将来的に別の場所へ移す可能性があるなら、送金手数料も確認しておく必要があります。
特に少額の暗号資産を送金する場合、送金手数料の割合が大きくなることがあります。
少額投資では手数料の影響が大きくなりやすい
暗号資産は、少額から始められる場合があります。
いきなり大きな金額を入れず、まずは少額で試すことは、リスクを抑えるうえで自然な考え方です。
ただし、少額投資では手数料の割合が大きくなりやすいです。
たとえば、数千円の取引に対して、入金手数料や出金手数料がかかると、投資金額に対する負担が大きくなります。
さらに、販売所形式でスプレッドが広い場合、購入した直後から実質的に不利な状態になることもあります。
少額で始める場合は、手数料がいくらかかるのかだけでなく、投資金額に対してどのくらいの割合になるのかを考えることが大切です。
現物投資では、価格が少し上がったとしても、手数料分を差し引くと利益がほとんど残らない場合があります。
売買回数が多くなるほど、手数料の影響も大きくなります。
長期保有でも手数料確認は必要
現物投資では、暗号資産を長期で保有する人もいます。
長期保有の場合、短期売買よりも取引回数は少なくなります。
そのため、手数料の影響は小さいように感じるかもしれません。
しかし、長期保有でも手数料確認は必要です。
まず、購入時には取引手数料やスプレッドが関係します。
将来売却するときにも、取引手数料やスプレッドが関係します。
売却後に日本円を銀行口座へ戻す場合は、出金手数料も関係します。
外部ウォレットへ移す場合は、送金手数料も発生する可能性があります。
長期保有だから手数料を見なくてよい、ということではありません。
むしろ、長く保有する前提だからこそ、最初にどのような費用があるのかを理解しておくことが大切です。
手数料だけで判断しない
暗号資産の現物取引では、手数料を確認することは大切です。
ただし、手数料だけで判断するのは避けた方がよいです。
確認したいのは、手数料だけではありません。
取扱銘柄、画面の使いやすさ、日本円の入出金方法、セキュリティ、サポート体制、注文方法のわかりやすさなども重要です。
手数料が低くても、自分が買いたい銘柄を扱っていなければ意味がありません。
また、操作がわかりにくく、誤った注文を出してしまうようでは、手数料以上に大きな損失につながる可能性があります。
現物投資では、費用の安さだけでなく、自分が理解できる形で取引できるかも大切です。
暗号資産は価格変動が大きい資産です。
手数料を抑えることは重要ですが、それ以上に、無理のない金額で、仕組みを理解したうえで取引することが必要です。
暗号資産の現物取引は総コストで考える
暗号資産の現物取引では、表示されている価格だけを見て判断しないことが大切です。
実際には、購入時、売却時、入金時、出金時、送金時など、いくつかの場面で費用が発生する可能性があります。
そのため、ひとつの手数料だけを見るのではなく、取引全体の流れで考える必要があります。
買うだけなら、購入時の取引手数料やスプレッドが中心になります。
売却して日本円に戻すなら、売却時の費用と出金手数料も関係します。
別の取引所やウォレットへ移すなら、送金手数料も関係します。
自分がどのように暗号資産を買い、どこで保有し、どのように売却するのか。
その流れを考えたうえで、必要な手数料を確認することが大切です。
暗号資産は、価格変動が大きく、まだ歴史の浅い資産です。
だからこそ、価格だけで判断せず、手数料や仕組みも含めて確認する必要があります。
現物取引では、利益が出るかどうかは価格の動きだけで決まりません。
取引にかかる費用を理解しておくことで、暗号資産と落ち着いて向き合いやすくなります。
GMOコインで現物取引の手数料を確認する
GMOコインで暗号資産の現物取引を行う場合は、売買時の手数料だけでなく、販売所と取引所の違い、入金、出金、送金にかかる費用も確認しておきたいところです。
特に、取引所形式を使う場合は、メイカーとテイカーの違いを理解したうえで、自分の取引方法に合うかを確認することが大切です。
▼GMOコインで現物取引の手数料を確認する
bitbankで現物取引の手数料を確認する
bitbankで現物取引を行う場合は、銘柄ごとの取引手数料や、注文方法による費用の違いを確認しておきたいところです。
板取引を使って売買する場合は、メイカー注文とテイカー注文の違いを理解しておくと、取引時のコストを把握しやすくなります。
▼bitbankで現物取引の手数料を確認する
Coincheckで現物取引の手数料を確認する
Coincheckで暗号資産を購入する場合は、購入時の価格、売却時の価格、入出金や送金にかかる費用をあわせて確認しておきたいところです。
操作のしやすさだけでなく、実際に売買や資金移動をしたときにどのような費用がかかるのかを見ておくことが大切です。
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