相場教科書

FRBの利上げ・利下げがBTCに与える影響


✅ FRBとは?アメリカの中央銀行制度

FRBとは「Federal Reserve Board(米連邦準備制度理事会)」の略称で、アメリカの中央銀行に相当する機関です。
正式には「FRS(Federal Reserve System)」と呼ばれる制度全体を統括し、その中核を成すのがFRBとなります。

主な役割は以下の通りです:

  • 金融政策の運営(政策金利の決定など)
  • 米国経済の安定維持(雇用の最大化・物価の安定)
  • 通貨供給と銀行監督

特に**政策金利の調整を行う会合がFOMC(米連邦公開市場委員会)であり、
FRBはこのFOMCを通じて
金利の引き上げ(利上げ)や引き下げ(利下げ)**を実施します。


✅ 利上げ・利下げとは?経済政策の基本

◾ 利上げとは

政策金利を引き上げることを指し、主にインフレ抑制を目的に行われます。
金利が上がることで借入コストが増え、企業や個人の支出が抑えられるため、過熱した景気を冷ます効果があります。

◾ 利下げとは

政策金利を引き下げることで、景気刺激策として用いられます。
借入がしやすくなり、お金が回りやすくなることで企業投資や消費が活発化し、経済が成長しやすくなります。

このように、FRBの利上げ・利下げはアメリカ経済のコントロールに直結しており、金融市場全体に強い影響を与える政策手段です。


✅ FRBの金利政策が市場に与える影響

金利の変動は、為替や株式、債券だけでなく、仮想通貨市場にも波及します。以下は主な影響の傾向です

金利政策為替株式市場仮想通貨(BTC)
利上げドル高株安(資金流出)下落しやすい(リスクオフ)
利下げドル安株高(資金流入)上昇しやすい(リスクオン)
  • 利上げ局面では安全資産(ドルや米国債)に資金が集まり、リスク資産である仮想通貨からは資金が抜けやすいです。
  • 利下げ局面では投資マネーが再びリスク資産に流れやすく、仮想通貨にとっては追い風となります。

✅ 仮想通貨トレーダーが知っておくべき視点

仮想通貨市場は、かつては「独立した存在」と見られていましたが、現在では伝統的な金融市場と強く連動する局面が増えています。
特に以下のポイントに注目しておくと、FRBの政策と仮想通貨の関係がつかみやすくなります。

  • BTCは「無国籍で非中央集権的な資産」としてインフレヘッジ的な側面を持つ
  • FRBの利上げ時は資金流出しやすく、下落しやすい傾向がある
  • 利下げや金融緩和が予想される場面では、BTCは先回り的に買われることも多い

✅ 今後の相場で注目すべきポイント

  1. FOMC後のパウエル議長の発言
     金利据え置きでも「次の一手」への市場の読みで相場が動きます。
  2. ドットチャート(政策金利見通し)
     FRBメンバーの今後の金利予測を視覚化したもので、市場にとって重要なヒント。
  3. インフレ指標と雇用統計
     金利方針の背景にあるCPI、PPI、NFPなどの指標が、FRBの決定に影響。

✅ まとめ:FRBの動向=BTC相場の温度計

FRBの金利政策は、今や仮想通貨トレーダーにとっても無視できないファンダメンタルズ要因です。
短期トレードをする人も、長期保有を考えている人も、

  • FRBの利上げ局面=BTCにとって向かい風
  • FRBの利下げ局面=BTCにとって追い風

という基本構造をしっかり押さえておきましょう。
**「仮想通貨だけ見てても勝てない時代」**が来ているからこそ、金融政策の基礎理解がトレードの武器になります。


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